労働組合は労働条件向上のための組織です。
労使交渉を通じて、安心して働ける、雇用が保障され労働者が定着できる職場づくり
をすることを目的としています。それはより良い生活の向上につながります。
労働者が社会での生活を犠牲にせず、健康で、安全に働くことは、賃金にならぶ重要
な労働組合の要求です。働き甲斐のある人間らしい労働は、人権をないがしろにする
職場では実現できません。
会社が労働法を守ることは当然なのに、なぜ、それすらできない企業が蔓延している
のでしょう?もし、労働者が何も求めなかったらどうなるのでしょう?
労働者があきらめ、がまんし、ただ「上からの改革」を待っているだけでは、職場はいつまでも改善されません。
労働組合には、賃金・労働条件を引き上げることで、社会の貧困化を防ぐという役目があります。
けれど、それを担う肝心の労働組合員が少なければ、その役目の遂行もおぼつきません。
私たちは東京南部地域を中心に、力のある強い労働組合をつくるために1956年の結成以来活動してきました。多くの働く仲間のみなさんが、職場改善のために活動できるよう、「ひとりでも誰でも加入できる労働組合」の形態を取ってきました。これは会社の外部にあるものではなく、あなたがたったひとりでも、あなたの会社の中の労働組合として存在します。
私たちの活動経験は、「働く者の権利を蹂躙する状況には徹底して抵抗し、働く者の権利を守り獲得するためには多くの仲間と連帯する」ところに活かされています。
違法、無法、不毛な職場にあきらめないで、労働組合というオプションをあなたの労働生活に加えてください。
▼労働組合には戦争に反対する理由があります。
▼第一に、戦争に協力した反省があります。治安維持法は、民主的な運動を弾圧しました。日中戦争が始まると、国家総動員法ができ、労働組合は戦時下の挙国体制のため、積極的に自ら解散していきました。労働運動は衰退し、政府の指導による企業ごと労使一体で「戦争に勝つぞ」という運動、産業報国会が作られました。その結果、多くの労働者が戦争で死にました。
▼第二に、過去の経験から、戦時下では、私たちのどんな仕事も戦争と無縁ではいられなくなるからです。人殺しに私たちの仕事が加担させられるようになります。労働者も戦争の責任を持つのです。また、戦争で儲けようという死の商人のお先棒を担ぎたくありません。
▼労働組合活動は、民主主義によって成り立ちます。民主主義を守ることは、過去の過ちを繰り返さないことです。労働組合の反戦平和への希求には、こうした歴史的な意味があるのです。
マーチ・イン・マーチ March in March
1993年、全国一般労働組合東京南部は、全統一労働組合、神奈川シティユニオンなど外国人労働者を組織する労働組合と、増加する外国人労働者の労災相談を受けた東京労働安全衛生センターとともに、外国人労働者の権利獲得の課題を合同で取り組み始めました。そして、1994年3月8日、はじめての外国人労働者の春闘、「生活と権利のための外国人労働者一日行動」を闘いました。
以来、私たちは毎年3月に外国人労働者の権利獲得のための行動を継続しています。2005年からは、外国人労働者(移住労働者)が権利を訴え、デモ行進をする「マーチ・イン・マーチ」を開催しています。マーチ・イン・マーチは、外国人労働者の課題を文化的に表現する集会とデモです。私たちは多民族・多文化共生社会へ向けて、外国人労働者とともにこの取り組みを進めています。
March in March is an action carried out by migrant workers every year in March. The first time that migrant workers in Japan fought the traditional spring struggle to improve their working conditions and secure their right was in March of 1993. That time was shoutly after the bubble economy ended.
Problems of workplace accidents and layoffs were happening one after the other to the so-called “dekasegi” migrant workers who had propped up the bubble economy. Every year in March since then, migrant workers have taken up the issues which were relevant at the time, and have brought forward an image of the conditions in Japanese society from their point of view.
全国一般なんぶは、それ自体でひとつの労働組合ですが、地域の企業に約50の支部/分会があります。支部/分会の職種・業種は多種多様で、それぞれの支部/分会には、それぞれの職場活動があります。それが「支部活動」です。
職場活動の基本は組合内の民主主義です。支部/分会も、定期大会を開催し、支部の代表者や支部財政、活動方針などを決めています。
支部/分会は、労働環境を改善するために、組合員からの報告や意見を取りまとめる職場討論、職場集会などを経て、定期大会や臨時大会で要求を決めます。支部・分会の執行委員は、つねに組合員からの職場報告に気を配っています。
また、支部/分会組合員の交流を図るパーティーやレクレーション、支部/分会の機関紙を発行したりと、職場の団結を強めるための活動を支部独自に行っています。
右の写真にある「旗開き」というのは、労働組合の新年会のことです。
私たちの支部のひとつである日本音楽著作権協会労組(JASRAC労組)には、日刊で出している組合機関紙『とっしん』があります。すでに10000号を超えた歴史ある日刊紙として、日本でも屈指の労働組合機関紙です。
こうした職場の支部活動も、全国一般なんぶのような合同労組では、支部/分会同士の相互交流ができるという特徴があります。